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B級1組順位戦最終戦渡辺竜王対杉本七段

3月12日のB級1組順位戦最終戦、渡辺竜王対杉本七段戦をネットで途中から観戦。

竜王は既に昇級を決め順位も確定。ご本人がブログで言われるように完全な消化試合。一方の杉本七段は昇・降級には無関係ですが順位がかかるという微妙な対局。

先手は杉本七段。振り飛車党のはずの杉本七段ですが、3手目に飛車先の歩を突いて居飛車穴熊を目指す戦型。一方の渡辺竜王は三間飛車からこれも穴熊を目指します。互いに本来相手が得意とする駒組みになりました。

竜王の後手番振り飛車はそれほど珍しくないように思いますが、振り飛車穴熊は珍しいのではないでしょうか。

双方穴熊になったため持久戦に。夕食休憩前に先手は四枚穴熊になり長丁場の対局になりました。その後は両者とも粘りを発揮して一進一退の熱戦に。

152手を越えてからは共に1分将棋になりさらに白熱。結局終盤の渡辺竜王の指し回しが上回り、184手で杉本七段の投了となりました。終局は同日の順位戦では1番最後になったようですね。いやぁ、お二人ともお疲れ様でした。

「消化試合」どころか不屈の熱戦だったと思います。174手目の△6一歩と、金底の歩が冴えていましたね。

余談ですが、竜王のブログによるとネット中継でおなじみの烏さんはごとげん氏だったんですね。知りませんでした。(知らなかったのは私だけなのかも 

これで今期の順位戦の渡辺竜王は10勝2敗。順位戦ではこれまでに無いような、圧倒的な強さでしたね。

最終戦の結果、B級1組からの降級者は2勝10敗の阿部八段と堀口七段になりました。

渡辺竜王は来期からいよいよA級に。同時に昇級する久保棋王(直近の対局は竜王の二連勝ですが)以外には特に苦手な棋士は見あたらないようですので、活躍が楽しみです。

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◇投了図。終局は1時31分。終盤は双方1分将棋の熱戦だった。

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