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ウイントン・ケリーのノリノリなピアノに酔う - 『ケリー・ブルー』

○『ケリー・ブルー』 ウイントン・ケリーのノリノリなピアノプレイに酔う

時折書かせてもらっているジャズの話ですが、レッド・ガーランドソニー・クラークときたら50年代を代表するジャズピアニストとして、やはりウイントン・ケリーは外せないでしょう。

しかしいざ何かアルバムを紹介しようとすると、レッド・ガーランド等と同様ちょっと悩むんですね。人気盤はすぐ思い浮かぶのですが、決定盤をチョイスしようとするとこれが難しい。

結局月並みではありますが、代表作をどれか1枚ということなら私の場合、この『ケリー・ブルー』ということになるかと思います。

ファンキーブームが頂点にあった頃の作品で、シングルトーンの独特のフレージングで勝負するケリーの人気盤。

ファンキーな表題曲の”ケリー・ブルー”や”朝日のようにさわやかに”はもちろん嫌いではありませんが、私が大好きなのはトリオ演奏による”グリーン・ドルフィン・ストリート”。

本来どちらかと言うとしっとりと演奏されることの多い、”グリーン・ドルフィン・ストリート”ですが、ここでのアップテンポな演奏は飛び切りスウインギーで、もうゴキゲン。体が自然に揺れてくる、まさにケリー独自のノリノリな世界が広がります。

ちなみにジャズトランペッターのウイントン・マルサリスは、このウイントン・ケリーがご贔屓ピアニストだったお父さんによって名付けられた・・・という話は有名ですね。

◇トリオ演奏とセクステット演奏の二つのセッションによるアルバム。ウイントン・ケリー(p) ナット・アダレイ(cor) ボビー・ジャスパー(fl) ベニー・ゴルソン(ts)ポール・チェンバース(b)ジミー・コブ(ds) 1959年2月19日 3月10日録音 Riverside

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