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2009年3月

第34期棋王戦は久保八段が征す

さすがに3月末ともなると雪融けも随分進みました。

2対2のタイで迎えた第34期棋王戦ですが、本日が注目の第5局。先手佐藤康光棋王は居飛車、後手久保利明八段は中飛車銀冠の駒組みでスタート。結局106手で佐藤棋王の投了となったようです。

いやぁ、これでさばきのアーティストこと久保八段は念願のタイトル初獲得ですね。すごいや。

順位戦A級の深浦王位が残念ながら降級決定ですので、これまで渡辺竜王がB級1組でただ一人のタイトルホルダーでしたが、これで来期からは3人ということになりますね。ただ、A級の佐藤棋王が無冠になると・・・羽生四冠は名人位ということで、A級棋士には誰もタイトルホルダーがいないということになるのかなぁ。

なんだか珍しい状況になったような気がしますが、どうでしょう。

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NHK杯戦の出場女流棋士決定戦

早いもので三月もあと少しになりました。渡辺竜王のブログにも書かれていますが、3月30日は棋王戦の最終局ですね。はたして征するのは佐藤棋王か、久保八段か。

3月29日放送のNHK杯テレビ将棋トーナメントは第59回の出場女流棋士決定戦でした。女流棋士の出場枠は1つのみ。それを4人の女流タイトルホルダーが争うわけです。中でも注目されるのは出雲のイナズマこと新鋭の里見倉敷藤花でしょうか。若干16歳の高校生ですから、NHK杯でテレビに登場するのは初めてでしょう。

・矢内理絵子女王 対 清水市代女流2冠は75手で矢内女王の勝ち。

・石橋幸緒女流王位 対 里見香奈倉敷藤花は131手で石橋女流王位の勝ち。

となりましたが、この2戦はダイジェストによる放送でした。対局後のインタビューでは里見さんはやはり時間が足りなかったと述べてましたね。この辺りが早指しの難しさでしょう

決定戦は先手石橋女流王位対後手矢内女王となりました。奇しくもLPSALPGGの顔合わせに。聞き手は中井女流六段、解説は森内九段と豪華なメンバーです。

戦型は相矢倉。力戦になるかなと想像していましたが、そうでもなく両者落ち着いた差し回しです。中盤で石橋女流王位が7五銀と指したところで、解説の森内九段が「石橋さん、良い差し方ですね。」と誉めてましたね。聞き手の中井さんはさすがにベテラン。明るい受け答えで軽口にも余裕が感じられます。

ここ4~5年、女流棋士はNHK杯戦では勝てないのですが、実は中井女流六段(当時は女流三冠)は第53回NHK杯戦で2勝しており、3回戦に進出しているんですね。「まぐれです。」とご本人は謙遜されていましたが、まぐれで男性棋士相手に連勝できるとは思えません。やはり強かったんですね。

対局の後半は矢内女王が優勢に運んでいたように見えましたが、結局118手で石橋女流王位の投了となりました。これで第59回NHK杯の出場女流棋士は矢内女王ということに。対戦相手は分かりませんが是非頑張って欲しいものです。

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ネットでネタバレNHK杯戦・・・残念です

前回投稿したように第58回のNHK杯の決勝は素晴らしい大熱戦でした。昨日の当ブログは珍しくアクセス数が多めでしたが、検索ワードで目立ったのは「羽生 森内 9四歩」。何だか△9四歩ばかりが話題になっているようですが、解説の渡辺竜王の読みも△3六銀、▲3六金寄りなど第一感が冴えていたように思います。

ところで、主な棋戦は現在ネットでリアルタイムで観戦できるというありがたい時代になりましたが、このNHK杯戦は録画放送。詳細は書きませんが、対戦結果を放送前にネット上で明らかにする心ない人がいるんですね。

実は今回の例で言えば、何と2月22日の準々決勝、渡辺竜王対森内九段の対局放送時には、既に決勝戦の対局者と勝敗が判ってしまいました(涙)。もちろんこちらはそんな事はおくびにも出さず、ポーカーフェイスで投稿を続けてきた訳です。

自衛手段としては放送前の対戦結果が告知されそうな所には、近づかないようにしたいのですが、それにしてもこの件ではしらけた人も随分多かったのではないでしょうか。

こういうフライングは勘弁して欲しいなぁ。ネット上の書き込みは最低限度のマナーを守って欲しいものです。

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NHK杯戦の羽生四冠対森内九段(大熱戦の決勝)

3月22日放送のNHK杯テレビ将棋トーナメントは決勝戦。羽生善治四冠と森内俊之九段の対局でした。ご存じのように羽生四冠と森内九段は同世代の宿命のライバル。解説は両者とは激闘を繰り広げてきた渡辺竜王。

さぁ役者は揃った。

決勝戦ということでいつもとは異なり、最初に両対局者へのインタビューや勝ち上がりのレビューなどが10分程ありました。両者はいつも通りのスーツ姿。男性アナウンサーから解説の渡辺竜王や聞き手の中倉女流二段へのインタビューもありました。いつもは司会役の中倉さん、やや緊張気味に見えましたが決勝戦ということで身だしなみにも気合いが入ってましたね。

過去の対戦成績を見ると羽生四冠が54勝、森内九段が43勝。公式戦だけで100近い対局数とは、いやぁ宿命のライバルだけあって、対戦数が無茶苦茶多いですね。

決勝ということで振り駒の模様も放送されます。結果先手は森内九段。戦型は相振り飛車に。羽生四冠は三間飛車ですね。囲いは矢倉対金無双かな。

前半は森内九段が優勢のように見えましたが、94手目△4六銀の辺りから先手玉の囲いがはがされてきました。先手玉は早逃げ。1枚で逃げる玉を追う成銀。101手目▲7九玉を見て、解説の渡辺竜王が「いや、これは分からないですね。」 う~む、永世竜王が分からないんですから、素人の私に容易に形勢が分かるはずがありません。

後手が良くなったかなと思ったら、▲5五角辺りから先手が攻めに転じます。▲5二金と寄る先手。詰めろが続けば森内九段の勝ちが見えるはずですが・・・。苦しそうな羽生四冠はここで△9四歩。「!?」。これは羽生四冠以外は恐らく予想外の1手だったでしょう。

「この9四歩は凄い手ですね。」と渡辺竜王。その通り、この後森内九段は決め手に欠き、132手で投了となりました。なお渡辺竜王のブログを拝見すると、この9四歩には感想戦の結果、▲6二金△同玉▲6一金から、後手玉に詰みがあるそうで、「△9四歩が素晴らしい頑張りで、逆転に結び付いた」というのが正しいそうです。

しかし決勝戦に相応しい、手に汗握る大熱戦になりましたね。将棋本来の魅力の一つでもある、終盤の一手争いの妙を堪能することができました。この対局は恐らく今期NHK杯のベストマッチと言って良いでしょう。

この後、感想戦の放送は無く表彰式(約4分程)に。羽生四冠は7回目の優勝なんですね。来期のNHK杯戦では「羽生NHK杯」と呼ばれることになるわけです。準優勝の森内九段も表彰状を受け取っていました。

それにしてもすばらしい対局でした。羽生さん、森内さん、そしてスタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。

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◇投了図。まれに見る大熱戦となった第58回NHK杯の決勝戦。できれば感想戦が観たかった。

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北帰行

春分の日も過ぎて日もだいぶ長くなってきました。

Swan1 以前もちょっと書きましたが、当地は白鳥の渡りのコースの下にあるらしく、ちょうど今頃郊外に出かけると写真のような白鳥の群れに出会すことができます。厳冬の頃は本州で越冬していたんでしょうね。

白鳥というと水鳥ですから、湖沼や河川にいそうなものですが、当地の場合一時的に湿原状態になった雪融けの田畑で、しばし休息を取っているようです。ゆうに100羽以上はいるでしょうか。この群れの白鳥かどうかは分かりませんが、今夜も20時頃十数羽が逆V字型に編隊を組んで北へ飛行していくのを偶然見かけました。

空を見上げながら、無事に繁殖地に戻ってまた帰って来いよと思わず願ってしまいました。

Swan2 ◇田園風景の中の白鳥の群れ。よく見るとガンやカモも混じっている様子。数日中には皆シベリア方面へ向かって渡って行く。

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この対局の詳しい解説と棋譜は・・・その2

本日3月18日の棋王戦の5番勝負。佐藤棋王対久保八段の第四局は佐藤棋王が勝って2対2のタイに。決着は3月30日(月)の第5局に持ち越しとなりました。

NHK将棋講座テキストの4月号を書店で見かけたので買ってみました。

4月からは新講座の開講ですね。題して「橋本崇載の受けのテクニック教えます」。講師はハッシーこと橋本崇載七段。アシスタントは中村桃子女流2級のフレッシュコンビ。4月の講座内容は以下の通り。

○ギリギリの終盤戦を勝ち抜こう

・守りの大切さを知ろう・・・・・4月5日放送
・切り返して先手を取ろう・・・4月12日放送
・玉の早逃げをしよう・・・・・・4月19日放送
・底歩の形をつくろう・・・・・・4月26日放送

これまでの講座は攻め中心のものが多かったので、受けの講座はちょっと珍しいかもしれませんね。

テレビ将棋トーナメントの記事では、渡辺竜王が登場した準々決勝の解説もあり、対局前のかなり緊迫したただならぬ様子にも触れられています。

この将棋講座テキスト、4月号なので新連載の記事が多いのですが、注目の連載記事は上記棋王戦挑戦者によるエッセイ&講座の「久保利明のさばきはアートだ!」。講座の方は素人の私には少々難しいですが、鯖木、もといさばきのアーティストこと久保八段の連載ですから、まさにピッタリのタイトルではあります。ちなみにこの「さばきのアーティスト」という異名はご本人もかなり気に入っておられるんですね。確かに将棋界でも、もっとも印象的なネーミングの一つかも知れません。

3月30日の第5局での久保八段の華麗なさばきに期待しましょう。

Kouza0904◇将棋講座テキスト4月号。表紙は新講師とアシスタントのフレッシュコンビ。さてNHK杯の司会はどうなるか。

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NHK杯戦の佐藤NHK杯対森内九段

3月15日放送のNHK杯テレビ将棋トーナメントは、準決勝第2局。佐藤康光NHK杯(棋王)と森内俊之九段の対局でした。

佐藤NHK杯はディフェンディングチャンピオン。チャンピオンと言っても、NHK杯の場合は一般のシード選手と同様に2回戦から出場ですから、なかなか大変です。一方の森内九段は同期のライバル。お互いに十分手の内が分かっている棋士同士ですね。

過去の対戦成績を見ると佐藤NHK杯が30勝、森内九段が26勝。同世代のトップ棋士なのでさすがに対戦数が多いですが、戦績はほぼ互角のようです。

解説はベテランの青野照市九段。将棋連盟で理事をされている人なので、経験は十分。ただ個人的には臨場感が望めるので、できれば本戦参加の棋士の方に解説してもらいたい気もします。

解説も十人十色。以前「(この一手は)相手を侮っていますね。」と言った解説者がいて、司会の中倉さんに「分かりますか?」とダメ出しされたことがあります。その時は「分かりますよ。」と請け合っていましたが、対局者本人が「侮ってはいません。」と言ったらどうなるのでしょう。このような興味深い発言も登場するので、解説の方も対局同様なかなか目が離せません。

先手は佐藤NHK杯。森内九段の一手損角換わりの後、先手は▲5六歩。佐藤NHK杯、例によってセオリーから外れた独創的な指し手です。この後は急戦模様になり、序盤から何だか難解な展開に。53手目までは両者居玉のままになりました。

自玉をきちんと囲わなくても森内九段は受けが強い。どちらかと言うと佐藤NHK杯の攻めはやや強引に見えました。△8九馬の辺りからだんだん後手優勢になったように思います。69手目でついに先手は銀冠に。その後は後手が駒得を生かし、結局106手で佐藤NHK杯の投了となりました。

例えて言えば準々決勝では次々に強打を繰り出して、力技で勝ったような森内九段ですが、今回は粛々と受けながら好機を逃さず静かに勝った、そんな印象です。総じて両棋士の特徴が出た、攻防のある見応えのある対局だったのではないでしょうか。解説の青野さんも先週の内藤さん同様、良く手が見えていたようです。

感想戦の時間は3分程。放送では両者共に普段と変わらない表情に思えました。

この結果佐藤NHK杯の三連覇は無くなりました。もし三連覇すれば初の偉業になるとのことでしたので、その意味では残念。

これで3月22日の決勝は羽生四冠対森内九段の顔合わせとなりました。宿命のライバル対決ですね。解説は渡辺竜王。なお放送時間は高校野球中継のためか、いつもと異なり10:25~11:54となっているようです。

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◇投了図。意欲的な佐藤NHK杯の指し手に対し、受けの強い森内九段が結局駒得で勝勢に。佐藤NHK杯によれば△5八銀が厳しい手だったとのこと。

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全高18mのガンダム!

春分の日も近づき、陽の光にも力強さを感じられるようになってきました。

今年の7月にお台場の潮風公園に、何と等身大の全高18mのガンダムが登場するようです。

登場するのはあのお馴染みの「RX-78-2ガンダム」。頭部は上下左右に可動し、夜間にはライトアップ、足首や背面ランドセルからはミストが噴射されるというギミック付き。

展示期間は7月上旬からおよそ2ヶ月間だそうです。

巷には非正規雇用を中心に失業者が溢れ、倒産する企業も増加しているのに随分剛毅なプロジェクトではあります。

それにしても一口に18mと言いますが、これは相当にデカイ。あのティラノサウルスでさえ、推定体長が10~13mですから、本当なの?と言いたくなるようなかなりの巨体です。原作重視のサイズなのでしょうが、素人目にはむやみに大きく見えて、地震でも来たらどうなるのだろうと思ってしまいます。

ちなみに本体は分解してコンテナで移動できるように計画されているようなので、潮風公園の展示の後は、ひょっとするとこれを読んでいる貴方の街にも展示されるかも。

それにしても「機動戦士ガンダム」、早いもので初回の放送から30年も経つんですね。

詳細はこちら

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中原十六世名人引退

宵の東の空にしし座が昇って来るようになりましたね。今日は時折吹雪いていましたが、春は確実に近づいているようです。

昨夜たまたまラジオのニュースで、中原十六世名人の引退ニュースを聴いて驚きました。中原さんと言えば、永世名人・永世十段など5つの永世称号を持つ大棋士。

通算成績1308勝782敗3持将棋(引き分け)で、勝ち数はかの大山十五世に次ぐ歴代2位だそうです。ご存じの通り将棋界でON時代を築いた方。なるほど一般紙の朝刊の記事でも顔写真入りで大々的に取り上げられる訳だと、改めて思いました。

年度最高勝率は五段時代の8割5分5厘(47勝8敗)で、この驚異的な勝率はさすがに今も破られていないんですね。

ちなみに現役最年長のプロ棋士は73才の有吉九段。

体調を悪くされていたことは知っていましたが、年齢はまだ61才。竜王戦も1組だったはずで、残念です。

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精密バネは日本製

Robot Watchに久しぶりにi-SOBOTの記事が掲載されました。

i-SOBOTのサーボモーターが自社開発で、搭載されているジャイロセンサーや音声認識ICが日本製なのは割合広く知られていると思いますが、金属歯車や精密バネも国内生産の物を使用しているんですね。

重要な部品が国産で、組立が中国というのがi-SOBOTの特徴の1つ。

このバネがあるから、ロボットに電源をいれた状態で衝撃を与えた時、通常なら歯車が割れるところをクラッチで防いでくれているんだそうです。

そういえばこのi-SOBOT、福田元総理がアブダビ首長国のムハマンド皇太子にプレゼントしていたんですね。

やはり腕立て伏せのアクションがうけたようです。

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NHK杯戦の羽生四冠対久保八段

3月8日放送のNHK杯テレビ将棋トーナメントは、準決勝第1局。羽生善治四冠と久保利明八段の対局でした。

羽生四冠は言うまでもなく現在将棋界の第一人者。一方、さばきのアーティストこと久保八段は、先週の放送に続いての登場。と言ってもNHK杯戦は録画放送なので、渡辺竜王のブログでも紹介されているように、実はこの放送時間帯は新潟で佐藤棋王と棋王戦の第3局の対局が始まるはず。しかも5番勝負で既に久保八段が連勝しているので、棋王タイトルの獲得がかかっている訳です。久保八段のファンは両方の対局が気になるはずで、忙しそう。

過去の対戦成績を見ると羽生四冠の26勝9敗。対戦数は多いですが、久保八段にとっては相性の良くない相手ですね。ただ、ここ最近は久保さんは好調に見えます。

解説は内藤國雄九段。いやぁ内藤さんを見るのは随分久しぶりで懐かしい。その昔は歌番組などによく登場していたように思います。今年70才になられるんですね。どおりで自分も歳をとったはずだ。

先手の羽生四冠は居飛車で穴熊囲い。後手の久保八段は予想通りの振り飛車で、角交換の後、中飛車から向飛車へ。△5二飛車から△2二飛車は何だか1手分ロスした格好ですね。囲い方は美濃から銀冠になりました。

久保八段はサウスポー。よく見ると駒はマス目の真ん中ではなく、下の線にそって揃えるやり方ですね。

序盤はサクサクと指し手が進みましたが、40手目で久保八段が銀冠にした辺りから両者持ち時間を使い出しましたね。久保八段は時折扇子の音をパチパチさせます。一方落ち着いた差し回しの羽生四冠。穴熊は堅そうです。

71手目の▲3四歩はやや意外な一手。この辺りから久保八段は長考に。△9三香打は端攻めに備えた一手か。しかし解説の内藤九段によればこれが裏目に出た格好です。▲3七歩は厳しい一手。▲5四金と指したところで、内藤九段が「これはあかんわ。」の一言。「あかん」のは後手番側。羽生四冠の明らかな優勢と見たようです。

その後も終始先手優勢の局面が続きます。久保八段もさすがに簡単には諦めませんが、羽生4冠の攻めは途切れません。

結局137手で久保八段の投了となりました。いやぁ羽生四冠は強い。終わってみると羽生四冠の強さばかりが目立つ対局になった気がします。竜王はこんなに強い人に競り勝ったのか。久保八段は本来の持ち味がなかなか発揮できず、残念ながら後半は防戦一方で、詰めろどころか王手もかからない様子でしたね。感想戦の時間は5分強ほど。しかし劣勢の局面が続いた久保八段はむしろサバサバした印象に見えました。

これでNHK杯戦の決勝の対局者の1人は羽生四冠に決定。もう1人は3月15日放送の準決勝第2局の佐藤NHK杯対森内九段の勝者ということになりました。

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◇投了図。先手の穴熊囲いは無傷。簡単には投了しなかった久保八段。棋王戦も是非頑張ってもらいたいものです。

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こち亀と将棋 その2

以前、渡辺竜王が将棋の話が登場するこち亀のファンだという投稿をしましたが、前回紹介した他にも将棋ネタのこち亀はいろいろありますね。

最近気付いたのではコミック156巻(ヒットパレード1月号)の中の「新年初将棋の巻」。

主人公の両さんが、新年早々住み込み先の幼稚園児のレモンに将棋の手ほどきを受けるはめになるというストーリー。なにせ両さんの将棋は力技。初手▲1八香とか▲5六歩とか、かの佐藤棋王もビックリの指し手です。金矢倉とか穴熊囲いのレクチャーはまだ良いとして、幼稚園児の女の子に「初手は角道を開けろ」とか「飛車先の歩を突け」とか言われた上に、10枚落ち(!)の下手で負けてしまうという悲惨な話。

負けず嫌いな両さんはゲームの将棋ソフトに頼り再挑戦するのですが・・・。

しばしば将棋ネタが登場するところをみると、作者の秋本治さんもやはり将棋好きなんでしょうね。

そう言えばかつての下町では縁台将棋が盛んだったと思いますが、最近はどうなのでしょうか。

大人もゲーム機を利用したりネット対戦が多いのかな。

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150,000アクセス経過

今日は比較的天気は良かったですが、寒かったですね。今の外の気温は-6℃くらいでしょうか。

気が付くとブログの累計アクセス数が150,000を超えました。実際に15万アクセスを越えたのは2月28日の夜だと思います。

120,000アクセスを経過したのが昨年10月25日でしたね。

いつも書いておりますが、このような零細なブログに訪れて下さる皆さんには、改めて感謝する次第です。

調べてみると、検索サイトから訪れてくれる方々の検索フレーズで、「ロボザック」と「i-SOBOT」以外で多いのは「ピッチ・ロール・ヨー」でした。

この3軸の動き、ロボットや地上を走る車両以外にも船舶や航空機にも幅広く使われているようです。でも船舶関係で「ヨー」を検索してi-SOBOTの写真が登場したら、ちょっと面食らうかもしれませんね。

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ROBO-Qが到着

将棋の話題が続きましたが、3月1日に注文していたROBO-Qが到着しました。

Roboq_1 パッケージの箱は玩具の老舗タカラトミー社らしく、手堅くまとめられている印象です。ただ、箱の正面下には”人工知能搭載”と謳っていますが、左上に”チョロQ”のロゴがあるのは、高級なのか手軽で簡便な玩具なのかよく分からず、ちょっと自己撞着のような気がします。

○同梱されている物

・ロボQ 1体
・コントローラー(IRリモコン) 1個
・取り扱い説明書 1葉
・専用ボール 1個
・プレート(パッケージ切り取り) 8枚

なお実際の使用には単3アルカリ乾電池を4本用意する必要があります。(マンガン、ニッケル水素、オキシライトは不可とのこと。)

○実際に動かしてみる

Roboq_2 箱からロボQを取り出してみると、その印象はとにかく小さい。感覚的にはチョロQのノリで二足歩行ロボットという雰囲気はまるで希薄な感じです。(比較のため写真は清涼飲料水の缶と一緒に撮影)

コントローラー裏面の電池カバーを外し、息子から調達した(笑)単3アルカリ電池を入れます。ロボQ本体の充電もこのコントローラーを経由して行います。コントローラーの電源をONにしてロボQを充電用端子にセット。マグネットでペタリと張り付きます。

コントローラーから効果音が出てランプが点滅。しかし数秒後にランプが消えます。接触が悪いのかと再度充電しますが、やはり数秒後にランプが消えます。それなら充電はOKだろうと、本体の電源を入れてみます。

ここでちょっと戸惑いました。スライド式の電源スイッチは機体上部にあるのですが、なにせ機体本体のサイズが小さいため、当然スイッチのサイズも微小。50過ぎのオヤジの私にはオン・オフの識別が一苦労です。

小さいと言えば、取り扱い説明書の文字がまた悲しくなるほど小さくて読みづらい。このアクセシビリティの悪さは改善の余地があるのではないでしょうか。

それでもコントローラーの前進ボタンを押すとトコトコ、カタカタと動き出します。スピードは3段階調整できカタカタ、カタカタ動きますが、取り扱い説明書には「特性上、きれいに真っ直ぐ歩くことはできません。」と書いてあり、直進は苦手のようです。

あと戸惑うのはコントローラーのAUTOボタンを押して、人工知能モードにすると電源をOFFにしないと、止まらないことでしょうか。

○二足歩行ロボットと呼んでいいですか?

実際に動かしてみて感じるのはやはり、これははたして二足歩行ロボットなのだろうか?ということです。カタカタ、カタカタ動いている様子を見て思い出すのは、子供の頃遊んだ紙相撲。あの紙相撲の力士を小さくプラスチックの機体にして、自走させるとこんな感じになるのかなと思います。あるいはこれも昔遊んだ、机の上を重りを垂らして歩かせる玩具の自走版のようなもの。

同社から発売されているi-SOBOTは誰が見ても立派な二足歩行ロボット。しかもライバルの機体と比較すると極めてリーズナブルな価格になっています。

一方のこのロボQ、動いてはいるが、人型ロボットが歩いているというのとはかなり違う印象です。i-SOBOTには未来を感じさせてくれるものがあるような気がしますが、カタカタと動く、i-SOBOTの10分の1の価格のこのロボQにそのようなものを求めるのは難しいのかもしれません。

Roboq_3 ◇コントローラーの収納ボックスに収まるロボQ。充電・操作・収納と本体以上にコントローラーが大活躍。

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NHK杯戦の久保八段対行方八段

3月1日放送のNHK杯テレビ将棋トーナメントは、準々決勝第4局。久保利明八段と行方尚史八段の対局でした。

さばきのアーティストと呼ばれる久保八段は、現在棋王戦で佐藤康光棋王と5番勝負を争う振り飛車の実力者。対する行方八段は粘り強さと後半のスピーディで正確な寄せが持ち味の居飛車党。

過去の対戦成績を見ると久保八段が6勝、行方八段が8勝。さすがにこの両者のクラスとなると対戦が多いですね。そう言えば、順位戦でも2人とも渡辺竜王と同じ組です。

解説は大阪府は守口市出身の福崎文吾九段。確か昨年福崎九段が対局者で登場した時、感想戦で差し手の指摘を受けた際、「なんや?2人がかりかいな?」と切り返して一同を笑いの中に巻き込んでいましたっけ。NHK杯戦に登場するプロ棋士は数あれど、感想戦で笑いがとれるのは、この福崎九段くらいではないでしょうか。

先手の久保八段の戦型は中飛車。予想通りの振り飛車ですが、4手目、後手の行方八段は△3二飛車。あらら、居飛車のはずの行方八段は振り飛車だ。

前半はお互いに探り合いの雰囲気が強いような印象でしたが、60手目△3八銀辺りから俄然行方八段が攻勢となったように見えました。これは行方八段優勢かと思ったら、そうは問屋が卸さない、▲8四歩から久保八段の反撃開始です。

終盤は手に汗握る熱戦でしたが、結局99手で行方八段の投了となりました。行方八段は良く粘りましたが、振り飛車では本家の久保八段も終始落ち着いた差し回しでしたね。感想戦の時間は10分強ほど、さすがにこれまでとは異なり行方八段はやや元気が無いように見えました。

これでNHK杯戦はベスト4が出そろいました。3月8日の準決勝第1局は羽生四冠対久保八段。3月15日の準決勝第2局は佐藤NHK杯対森内九段となるわけですが・・・、NHKの番組サイトでは未定となっていますね。>NHKさん何故?

誰が優勝してもおかしくない顔ぶれですが、私の素人予想は野暮なのでよそう。

Nhk090301

◇投了図。良く粘った行方八段ですが、意表を突く振り飛車は最初から決めていた作戦のようです。

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